Ri.Night Ⅲ
あ~朝から疲れたぁ……。
朝っぱらからテンション高い二人に、早くもお疲れ気味の凛音ちゃん。
今思えば、一人暮らしする前ってこれが当たり前だったんだよね。
そう考えると、あの頃のあたしって凄いなって思う。
朝からこれってかなり体力いるし。
でも、これからはこれが当たり前になるんだ。
朝、優音に起こされて、貴兄が作った朝御飯を食べる。
貴兄と優音とは学校が別だから一人で学校へ行かなきゃいけないし。
入学当初はあんなに一人で行きたいと思っていたのに、今は一人が寂しく感じるなんて。
でも、これは自分が決めた事なんだ。
どんなに寂しくても耐えなきゃいけない。
──あの日から早くも十日が過ぎ、夏休みに突入した。
マンションには帰らずそのまま実家へと戻ったあたしは、初めの頃何もする気にならなくて塞ぎ込んでいた。
今はもうだいぶ落ち着いていて、貴兄達とふざけ合いながら毎日のんびり過ごしている。
貴兄と優音の態度は今までと全然変わらない。
あたしがいつも通りでいられるように、あたしがこれ以上落ち込まないように気を使ってくれてるんだと思う。