Ri.Night Ⅲ


「この子はこの前産まれたフーコの子供だよ」


『え、フーコの子供?あれ?みんな引き取られるって言ってなかったっけ?』


「そうだったんだけど、母さんがやっぱり一匹残しておきたいって言うから残したんだ」


『へぇー、そうだったんだー』



時人くんの手の上にいるまだ小さな赤ちゃんをジッと見つめると、またしても飛びついてきたジュニア。


次は顔面じゃなく肩に乗ってくれたから良いけど。



「ジュニア、リンの事気に入ったみたいだね。男の子あまり好きじゃないんだけどジュニアには女の子だってバレちゃったかな?」


そう言って、フーコを連れてソファーへと戻っていった時人くん。


そのソファーを見れば、後ろに居たはずの優音達が既に寛いでいた。


どうやら時人くんと話し込んでいる間に座ったらしい。






「間抜け面してんじゃねーぞ。チビ」


『はぁ?』



誰がチビだ。誰が。


目が合った途端喧嘩を売りにくる筋肉馬鹿の嵐ちゃん。



『嵐ちゃんが無駄にデカイんでしょ?』


「テメェ、デカイって言うな。逞しいって言え」


『ただの筋肉の塊じゃん』


筋トレばっかして飽きないの?

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