Ri.Night Ⅲ


そんな事を思っていたら、


「ギャ!!」


またしても顔面にフェレットが跳んできた。


……あれ?なんかデジャヴ。



「ジュニア!リン帰るんだから、こっちおいで」


どうやら顔面にへばり付いているのはジュニアらしい。


時人くんの言葉にもごもごと頭によじ登り、あたしの肩へと移動するジュニア。



「駄目だよ。ジュニアは一緒に行けないの」


ひしっとあたしの頭にしがみつくジュニアを鷲掴みした時人くんは、自分の肩にジュニアを乗せた。


あたしを見て、クゥと鳴くジュニア。

可愛い過ぎる。



「次来た時また遊んでね」


時人くんの肩に乗っているフーコとジュニアにバイバイと手を振って、貴兄と優音の元へ走っていく。


「ホラ」

「ありがと」


手渡されたヘルメットを被り、バイクに乗せて貰うと、


「じゃあ行くぞ」


貴兄は出発の合図とでも言うように軽くエンジンを噴かせ、ゆっくりとバイクを発進させた。
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