Ri.Night Ⅲ


……え、どういう事?


ナナメ前にあるソファーへと腰を下ろしたものの、あたしの方を一切見ようとしない貴兄。


訳が分からなくて、隣にいる優音に助けを求めたけど、優音もあたしを気まずそうに見ているだけで口を開こうとはしない。



二人は、帰って来ない?


それって、パパとママが帰って来ないって事?


だったら何であたしに“帰って来い”って言ったの?



「貴兄、どういう事……?」



何か言ってよ。言ってくれなきゃ分かんないよ……。







『──知ってたんだよ』


『え……?』



知ってた……?



『凛音と鳳皇が繋がってること』



え……。



『あたしが鳳皇と一緒にいる事知ってたの……?』


『……あぁ』



返事をした貴兄が、再び此方を向く。


その瞳を見て、あぁ、貴兄は本当に知っていたんだと思った。


まさか貴兄が知ってたなんて……。



『いつ……から……?』



いつからあたしが鳳皇と関わってるって知っていたの?




『……数日前』


『数……日前?』


『……あぁ。数日前のあの暴走の時に知った』


『ぼう、そう?』


それってもしかして鳳皇の誕生日の暴走の事?



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