レンタルな関係。【番外編】

「パチンコとあたしでバランス取ってるってこと?」


 なんか、それも微妙だな。


「いや、パチンコはただの趣味みたいなもんだし。損すれば余計凹むし。オレの元気の元はいつも麻紀だよ」

「///…ふ、ふんっ! ありがと!」

「お。またまた“ありがと”一丁、いただきましたっ。調子いいな~今日オレ。儲かったし、ありがと貰えるし、ケーキ食えるし、いい日だわ~」


 はぁ……

 憎めないヤツって、祐二みたいなヤツのこと言うんだろうな。


「あんまり調子にのってダメだからねっ」

「はいはい、のりません」


 あたしは“じゃがりんこ”を開けて、バリバリ噛んだ。

 こんなに買ってきて。

 バカみたい。


「麻紀~~」

「なに?」

「今日は一緒に寝る?」

「あ?」

「昨日はものすごい剣幕で寝ちまうんだもん」

「あんたが悪いんでしょ」

「そうそう。オレが悪いのです」


 ケラケラっと笑った祐二は、二つ目のケーキを平らげた。

 三つ目もあっという間に。


 全部、逆さになったケーキを選んで。

 あたしに、比較的キレイなまま形を保ってるケーキを残して。

 ・
 ・
 ・


 シャワーから上がると、

 祐二はソファに腰かけながら目覚まし時計の針を合わせていた。


「ふう…気持ちよかったぁ」


 髪の毛を拭きながら隣りに座ると。


「よっし、寝るぞ~~麻紀~~」

「ちょ、ちょっと、ぎゃーー」


 おもむろに抱きついてきて。

 胸のなかでつぶされた。


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