レンタルな関係。【番外編】
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 検定、一回落ち。

 二回目で合格。


 最終の学科は、一発合格。


「うわぁ…やったぁ…」


 手にした運転免許証。


「ぶ、ブサイクだけど…うれしい…」


 免許証の写真って、みんなが言うようにホントに人相悪く写るんだね…


「やったやったやった!!」


 免許センターを出て。

 取り出した携帯。


「フフフフ…」


 まっさきに押したのは…

 流川の番号。


『もしもし?』

「流川?」

『なんだ』


 なんだって。

 なんでそう、いっつもぶっきらぼうかなぁ。


「朗報」

『あ?』

「取った取った!」

『ああ?』

「免許! 取った!」

『…ウソつくなよ、お前』

「ウソじゃないってば」

『じゃ、冗談か』

「…あのね」


 信じてないし。


「ホントだってば!」

『へぇ。よく取れたな、こんな短期間で。奇跡でも起きたか、カエルの』

「今回はカエル抜きだってば」

『良かったじゃん』

「うんっ! 今ね、免許センターにいるんだけどさ、ここって……」


 嬉しさのあまり、

 私はひとりでおしゃべりを繰り返してしまい。


 流川は。

 最初こそ相槌を打っていたけれど、

 途中で呆れてるみたいだった。


 あはは…




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