レンタルな関係。【番外編】
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「しかし、お前が二ヶ月未満で免許取るとはな」
ラーメンを啜りながら、さっきからそればっかり繰り返してる流川。
「ホントに取ったんだろうな、免許」
「もうっ! さっきも見せたでしょ、免許証」
「犯罪者顔のな」
「ひどっ!」
「ふ」
笑いながらスープを飲んでいた流川は。
「ほれ」
「え?」
「ご褒美だ」
ぽちゃん、と私のどんぶりに煮玉子を放り込んだ。
「ご褒美って」
「うまいぞ、ここの玉子」
「二個もいらないよ」
「食ってから言え」
言われて、もらった玉子にかぶりつく。
「うまっ!」
「だから言ったろ」
「この前、流川にあげるんじゃなかった。もっと早く知っておきたかった、この玉子!」
すごく美味しい。
「いいの? 私が二個食べて」
「ああ」
「わーい」
半熟の黄身を二個分味わった私。
「げぷっ」
「汚ねーな」
要くんの前では、決してゲップなんてしなかった私。
流川の前だと…なぜか気を許してしまうんだよなぁ。
流川の、率直な言葉が返って気楽なのかも。