レンタルな関係。【番外編】
数日後。
オレは紙にぐるぐる包まれて。
ガタンガタン…
オネエチャン…麻紀に抱かれて。
何かに乗って、揺られて。
どこかに着いた。
バリバリバリ…!!
包みから顔を出すと。
「う…うわぁ…」
びっくり顔の、オネエチャン。
(これが唯衣、か?)
明らかに動揺している様子。
2人が部屋を出ていってから、数時間。
オレは床に座って待ってた。
戻ってきた2人に連れられて、入ったのは食べ物屋。
麻紀のとなりに座ったオレ。
隣りの席の子ども、すっげー見てる、オレのこと。
数時間後。
唯衣と2人になった駅のホーム。
「わ、お、あわわっ」
急に慌てだした唯衣の片手がオレから離れて。
(おいおいおいおい)
片手をつながれたまま、地面に半分横たわるオレ。
「ハタチの試練。ハタチの試練」
ぶつぶつ言う唯衣に起こされて。
抱かれて。
電車に乗りこむ。
みんなこっち見てる。
なんでだ?