レンタルな関係。【番外編】
「麻紀さぁ、スナックひとつでそんなに怒んなよ」
「スナックひとつ…」
を、まともに買えないあんたが言うセリフじゃないでしょ。
「いっつも怒ってばっかだな~麻紀は。可愛い顔してんのになぁ」
「顔が可愛いのは認めるわ。いっつも怒ってるのは明らかにあんたのせいよ。でもさ、あんたこれ、もしかして…」
「ん?」
“ポテ超ロング塩味”
前にもこれを買ってきたことあったよな、祐二。
買ってきた…んじゃなくて、正確には…
「あんた…また仕事帰りパチンコやってきたでしょ?」
「ええええっ!? なんで分かんの!?」
素直に認めんじゃねーよってーのっ。
「パチンコやってくると、あんたいつもバカのひとつ覚えみたいにこれ持って帰ってくるでしょ」
「そうだっけ?」
「そうだって」
「するどいな~麻紀は。あはは」
「あははじゃないってば。どうせ“じゃがりんこサラダ味”のことだって忘れてたんでしょ。たまたま取ってきたのがコレだったから、「あ。ちょうどいい」みたいに思ったんでしょ」
「ますます鋭いな~~麻紀は。あはは」
このオトコは…
弁解するってことを知らんのか。
素直すぎる。