せめて夜が明けるまで
朝日は立ち上がると、車の方に走っていってしまった。
「あさひー?」
私は立ち上がって朝日のほうに行こうとすると、朝日は何かを持って私の方へ戻ってきた。
「はい。ひかりにプレゼント」
「え?」
小さな紙袋を開け中身を取り出すと、ピンクのリボンで結ばれた白い小さな箱だった。
「これって…」
「開けてみて」
リボンをほどいて箱を開けると、中身はピンクゴールドの指輪だった。
「朝日…」
「ひかりが大学卒業して、就職して生活が安定してきたら、結婚しようか」
「うそ…」
予想外だった。
まさか朝日がそこまで考えてくれているなんて。
「もちろんです…」
「もう、泣くなよひかり。これからずっと俺が、ひかりのこと守るからな」