Airis 2





「お昼にうどん……」



……を食べようと思っていた。




「朝は?」



「起きたの遅かったから」



となんとか誤魔化した。


止まっていた箸をもう一度動かす。
から揚げが食べたかったはずなのに、から揚げの手前で箸が止まっていた。



サクッと衣が口の中で割れて、肉汁が溢れる。


美味しい。
から揚げは昔から大好きだ。



小学生の頃からお弁当にはいつもいれてもらっていた。




湊がじーっと見つめてくる。




「……なに?」




「いや、奈央ってから揚げはよく食うよなぁと思って」








< 139 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop