Airis 2
大地side
「だ、大地っ!」
「ん?どうしたのそんな慌てて」
ずいぶんと青白い顔をした真鍋が慌てて医局にはいってきたのは、
ちょうどお昼を食べようと財布を持ったときだった。
「沙衣がっ……」
「………沙衣ちゃん、何かあった?」
ふと嫌な予感がしたのは、ついこの間の定期検診に沙衣ちゃんが来なかったから。
俺が担当してからははじめてのこと。
電話もしてみたけど通じなかった。
真鍋がいるから大丈夫だろう、とは思っていたけどもし何かあったら。
真鍋だってずっとそばにいるわけではない。
「………肉じゃが作ってくれたんだよ!」
「………」