Airis 2
なんて言ってる間にチクリ、と針を刺す。
「真鍋先生、点滴上手くなりましたね」
「うるせーよ」
沙衣に大地の方が上手いと言われたから練習した、だなんて絶対優苗には言えない。
「はい、これ持って」
ガラガラと吸入器を運んでくると、露骨に嫌そうな顔をした。
いい加減慣れろ、と言いたいところだけど無駄だと分かるので言わないでおく。
「これ苦しいんですよね……」
「発作になった方が苦しいだろ」
「そうなんですけど」