Airis 2
「……あ」
ぼーっとしている間にエレベーターの扉が開いて待っていた。
誰もいないエレベーターに乗り込む。
4Fというボタンを押そうとしたとき。
スーッと血の気が引いていく感覚がした。
ここ最近何度も感じているこの感覚。
膝がガクン、と揺れて手すりを掴んだと同時にエレベーターの扉がビーッと鳴りながら閉まっていった。
だけど当然のことながらエレベーターは動かない。
行き先ボタンを押してないのだから。
なんとか立ち上がろうとするけれど、
やっぱり目の前は暗くて上手く立ち上がれない。