Airis 2





「点滴いれるねー」



抵抗する元気もない沙衣ちゃんの腕に針を刺したとき、診察室の扉がガラッと勢いよく開いた。




「沙衣っ、」



「た、タケル…」




驚いたのか急いで体を起こして、



「あ……」



また目の前が暗くなったらしく、頭を抑えた。



「ちょっと沙衣ちゃん、動いちゃダメだって」



真鍋が沙衣ちゃんに近付いて、怒った顔で見下ろした。





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