Airis 2





「それが勝手にショッピングモール行って倒れて………それ聞いたとき心臓止まるかと思ったよ」



「ごめん…なさい」



さすがにかなり落ち込んだ様子の沙衣ちゃんが小さな声で謝った。



「大地、ほんとごめん。やっぱり病院連れてくるべきだった」



「いやいや俺は大丈夫。検診2ヶ月もサボったことはちゃんと主治医からも言っておきますので」



「じゃあ俺はちょっと仕事片付けてくる。帰り迎えに来るから」



最後の言葉は沙衣ちゃんの方を向いて言って、出て行った。


出て行った扉を見つめながら、目に涙を浮かべる沙衣ちゃん。
今にも泣き出しそうな沙衣ちゃんに慌てて声をかけた。



「多分30分くらいで戻ると思うよ?」



それでも表情は変わらない。




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