Airis 2
真鍋side
「なあ、ちゃんと薬飲んでる?」
朝起きて寝室から出たら、ダイニングのテーブルに突っ伏す沙衣を見つけてしまった。
俺が出てきて直ぐに起き上がったけどもう遅い。
「……飲んでるよ」
そう言う顔はかなり青白い。
この間のことがあってさすがに懲りてると思ったけど、そう簡単にはいかないらしい。
「薬は飲まないと効かないからね?」
「だって……」
「だって、なに?」
「貧血じゃ、ないもん……」
「は?」
沙衣の口から出てきた言葉に、思わず聞き返した。