Airis 2
黙り込んだタケルを見ていると、思わず目に涙を溜めてしまった。
「……泣くなよ」
タケルも困っているのが分かるから、更に泣きたくなってくる。
「………高校の時からさ、ずっとこの体で困ったのっ…」
「うん」
泣きながら喋るわたしの背中をタケルはさすってくれて。
「仕事だって…!」
「うん…ごめんな、ごめん」
タケルは何にも悪くないって分かっているのに、目の前のタケルをずっと叩いた。
それでも背中をさすり続けてくれる。