Airis 2
「まな〜、よしよし…」
片手で愛永をあやしながら、もう片方の手でわたしの背中をさする。
けど今回のはかなり酷いようで。
「っ……」
ゆっくり深呼吸しようとしても苦しくて息を吸い込めない。
「あ〜、優苗……意識はとばすなよ」
そうわたしに声をかけながら、愛永が泣き止むまで揺らし続ける。
ようやく愛永が泣き疲れて眠った頃には、意識を保つことに集中するので精一杯だった。
「よし……あー、吸入しよっか」
もうその言葉に抵抗することも出来ずに、大地が準備するのを待っていた。