Airis 2
「じゃあちょっと行ってくるわね」
愛永にピンクの靴を買ってくれたお義母さんは、愛永を抱いておもちゃ売り場に行くと言って歩いていった。
わたしと大地は近くにあった椅子に座ってふたりを待つ。
「ねえ、なんか顔色悪くない?」
ずっと言いたかったのか、わたしが座った瞬間そう言って顔を覗き込んできた。
「べつにそんなこと…」
「なんか顔が白い、朝ごはんも食べてなかったし」
見られてないと思ったらしっかり見ていたらしい。
「気のせいじゃない?朝は時間無かっただけ」
本当は朝から気分が悪い、なんて言えるわけがない。