Airis 2
まだ育児休暇中のわたしは、
昼間は愛永と家にふたりきりだ。
大地が出て行き、愛永を抱いてソファーに座る。
そして適温になった哺乳瓶を愛永に向けると、
嬉しそうに笑ってゴクゴクと飲み出した。
「可愛いね………昼間は」
もちろん夜もとっても可愛いけど、
最近は夜泣きが酷くて全然眠れていない。
「まな、美味しい?」
もちろん愛永が答えてくれるはずもなく。
愛永のミルクを飲む音だけがリビングに響いた。