Airis 2
* 5
奈央side
たまには夕飯作ってみようかなあ、なんて考えたのはもう17時を過ぎた頃。
何を作ろうか冷蔵庫を開けてみたところで、思わず苦笑した。
「……あるはずないか」
もちろん冷蔵庫の中はほとんど空っぽ。
使える食材がほとんどない。
「買い物……行こうかな」
病院以外で外に出るのはかなり久々だ。
病院の先生も湊も、無理はしなくていいって言うけどいつまでも進まないわけにはいかない。
だいたい奥さんなんだから夕飯くらい作って待っていたい。
財布と携帯だけ持って近くのスーパーへと向かった。