Airis 2
「そもそも、ここまで酷くなったのは自分のせいでしょ」
「…わかってる」
今回の件はかなり懲りたらしい。
このことになるとやけに素直だ。
「……なに食べたいの」
仕方がないので。
下の売店へ行ってこようか、と訊ねてみるとパッと目を輝かせた。
「あ、もちろん俺が行くんだからね」
沙衣を連れて行くわけではない。
すぐ顔にでるから、なにを考えているのかなんて基本わかる。
「……焼きプリン」
「オッケー」
「と、桃」
「え、桃?」
桃は売店には売っていないかも、と思いつつも財布を持って立ち上がる。