Airis 2
* 6
奈央side
『いいけど……迎えには行けないよ』
高校時代の友人達から飲み会に誘われたので、湊に夕飯作れないことを謝るとそう返ってきた。
電話越しに聞こえる湊の声は少し疲れているような気もする。
ここ3日ほど会えていないので、かなり忙しくしているんだろう。
「うん、それは大丈夫」
「そ、楽しんできて」
もともと湊は干渉してくるタイプではないが、忙しく会えないとそれが少し寂しかったりもする。
「…じゃあまたね」
「…無理はしないように」
最後に少し素っ気なくおやすみ、と付け加えられた。