Airis 2
奈央side
「……ったい」
ガンガンと響くような頭痛で目が覚めた。
久々だけど直感で分かる。
二日酔いだ。
隣は空っぽなのでもう出勤したのかもしれない。
起き上がって少し収まったところで、ベッドから出た。
「……おはよ」
「あ、まだいたんだ」
「もう少ししたら出る」
「そっか」
ソファに座ると、テーブルにグラスが置かれた。
「二日酔いの体は脱水状態だから」
ん、と催促されるけど、
正直今は体が何も受け付けない。
「…飲めない」
「飲んで」
ここまで湊が強制してくるのは珍しい。
仕方なく半分ほどを流し込んだ。