Airis 2
そんな会話をして家に帰ると、本当に問題児がふたりいた。
「あ、おかえり」
「愛永は?」
「全然寝ない」
「……移った?」
優苗の額には冷却シート。
顔を見ても発熱している顔だ。
「移ったっていうか…」
気まずそうに顔を伏せる。
「前から具合悪かったんでしょ」
「…ごめん」
「別に謝らなくていいから」
とりあえず愛永を受け取ると、かなり熱いのが伝わってくる。
「これ今何度?」
「夕方が39度3分」
「下がらないね」