Airis 2
「…迷惑じゃない?」
「迷惑じゃない、そりゃいつでも出れるわけじゃないけど。俺だって沙衣と喋りたいし」
「じゃあ電話する」
こういう素直なところが沙衣の良いところであり、好きなところ。
そのまんまなんでも話せばいいのに、都合の悪いことは隠すから大変だ。
「タケル、もう2時だよ」
「もう寝よっか」
もう目が眠そうだ。
もしかしたら待ってたのかもしれない。
帰ってくるかも分からないのに。
「おやすみ」
「ふふっ、おやすみ」
嬉しそうにベッドに入る沙衣を見て、出来るだけ帰るようにしようと改めて心に決めた。