Airis 2
「なんで余計なこと言うかな」
拗ねた顔して真鍋を見たあと、
正反対の笑顔でこちらを向いた。
「さ、どうぞどうぞ」
愛永の靴を脱がせて、自分も靴を脱いだ。
「お邪魔します」
「…まーす!」
愛永は語尾を真似しながら、楽しそうに奥へと歩いていった。
「わー!美味しそう!」
優苗の声にテーブルへ目を向けると、
10種類近くの料理が並べてあった。
沙衣ちゃんは料理が苦手と聞いていたので、
想像以上の豪勢な食卓に思わず声が出た。
「え、これ沙衣ちゃんが作ったの?」