Airis 2
「保育園、そろそろ探した方がいいのかなって」
「あー……確かに考えてなかったね」
産休を取って約8ヶ月。
そろそろ仕事に戻ってもいいかな、と自分では考えている。
「優苗は?もう仕事に戻って平気?」
「うん……ちょっと愛永が可哀想な気もするけど、いつかはそうしなきゃいけないから」
「うーん……今週末でも市役所で話を聞きに行こっか」
「そうだね、大地も一緒に行ってくれる?」
「もちろん」
少しだけ残っていたスパゲッティを食べ、リビングへ行き愛永を抱っこする。
この小さな大切な宝物を自分の手から離す、ってとっても勇気のいることだ。
愛永は話が分かっていないからか、
無邪気にわたしを見て笑っている。