Airis 2





「ほい、まなこっち向いて」




愛永を脇から抱えて、
優苗の方へと向かせる。




「はい、あーん」




優苗が小さなスプーンに乗せたお米に息を吹きかけて冷まし、愛永に近づけた。


きょとん、とした顔で俺と優苗を交互に見つめている。


食べる、というのが分からないのだろう。



「はい………」




唇にそっと当てると、
小さな口を開いた。


その中にサッとスプーンを入れる。





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