Airis 2




_____ ………




「だから早いうちに真鍋のところに行けって言っただろ」




「だっ………コホッ…」




咳き込んだあと、明らかにゼイゼイといっている優苗の背中をさすりながら言う。



あれだけ真鍋のところに行け、と言われながら行かずにはや二週間。


バチが当たったのだろうか。



夜中に咳き込み出して、
とうとう本格的な発作になっていた。




「っ………こほっ、こほっ」




「薬は?」




ふるふると首を振る。




「は、無いの?」




つい強い口調で聞き返してしまった。





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