Airis 2




_____ ………





「なあ、顔色悪くない?」




そう声をかけられたのは、
予想通り泣き叫ぶ愛永を必死に先生に預けて病院に到着したとき。


荷物を持って降りようとしたわたしの手首を掴んで止めた。




「………昨日の発作で寝不足だし」




「そうだろうけど……真鍋のとこ、先に行きなよ。そんなんで仕事されたら心配して俺が集中できない」




「でも……」




「でも、は禁止。今から直で行けば間に合うから」




言いながら鞄からケータイを出してかけだした。






< 83 / 286 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop