Airis 2
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「なあ、顔色悪くない?」
そう声をかけられたのは、
予想通り泣き叫ぶ愛永を必死に先生に預けて病院に到着したとき。
荷物を持って降りようとしたわたしの手首を掴んで止めた。
「………昨日の発作で寝不足だし」
「そうだろうけど……真鍋のとこ、先に行きなよ。そんなんで仕事されたら心配して俺が集中できない」
「でも……」
「でも、は禁止。今から直で行けば間に合うから」
言いながら鞄からケータイを出してかけだした。