Airis 2





「あ、もしもし。うん、優苗。………そうそう、仕事前に診て欲しいんだけど………了解、よろしくな」




ワンコールで出たのか、さっさと話してパタンと閉じた。




「わたし行かないよ」




「優苗」




「っ、だって!」





「じゃあ一日中苦しいままで仕事するっていうのか?患者の前で倒れたりしたらそれこそ迷惑なの、分かる?」




「っ………」




必死で噛み締めたけど、
スーッとつたう涙。




「………ごめん、ちょっときつく言い過ぎたな」






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