Airis 2

真鍋side






「んー、吸入すれば大丈夫だとは思うけど……」




回転椅子に座る優苗に、というよりも
その後ろに立つ大地に向けて言った。


本人以上に心配していそうだし。




「え……」




優苗は〝吸入〟という言葉に反応して、
ビクッと肩を揺らした。



小さな子でもちゃんと理解して吸入してるというのに、優苗ときたら未だに一度は拒否する。




「え、じゃない。吸入しないっていう選択肢は無いね」




「でも……」




「だいたい検診サボるからこんなことになるんだろ」




「それは…」




言い返せなくなり、振り向いて大地に助けを求めているけど当の本人はそっぽを向いている。



これには思うところがあるのだろう。






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