そんなに、可愛い顔すんな。~男子校は、ドキドキですっ!!~
「出すなら、昨日みたいに、葉月に寄せろ。
声が、高すぎ」



「あっ……」



……そうでした。



今、あたしは、お兄ちゃんの代わりだった。



それを忘れないように、しなくっちゃ。



むんっと気合を入れて、気を引き締める。



「俺も。
今からは、おまえのこと、葉月って呼ぶから」



そう言ってから、絢斗はゆっくり歩き出した。


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