そんなに、可愛い顔すんな。~男子校は、ドキドキですっ!!~


 やった! 天の助けっ!

 これで助けてもらえる~っ!!

 あたしは意気込んで、お父さんとお母さんに泣きついた。

「お兄ちゃんがひどいことを言うのっ! あたしに、代わりに寮に戻れとか! そんなの信じらんないでしょ。ありえないでしょ!! そりゃお騒ぎしても仕方ないでしょ」

 半分ウソ泣きも交えて、そう訴えたのだけど……。

 本当にありえないのは、お父さんとお母さんの言葉だった。

「ごめん、結愛」

 申し訳なさそうに言って、大げさに視線をそらしたのはお父さん。

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