言葉では、あらわさない

過去の関係

出会い

私と貴方の出会いを思い出してみましょう。
出会いは何とも微妙なものだった。

ガールズバーで働いていた私は、とある出会い系サイトを駆使して日々お客様を捕まえていた。

と言っても、面倒だと言う気持ちが強くて割りと暇潰しの側面が強かった。

何となくだらだらと返信するだけ。
お店に入っている日に、会いたいという男性を
来店させる事ができたらラッキーかなと思う程度であった。

そんな中、メッセージを頻繁にやり取りする年齢近い男の子がいた。聞けば年下であった。
なぜその子だけ頻繁にやり取りをしていたのか。強いて言えばやはり暇潰しであった。

内容なんてありきたりなものばからりだった。



『彼氏いないの？』

『え、いない。』

『嘘やん、可愛いですよ！(*^^*)』

『またまた。おだててもなにもでないよ？』

『いやいや。かわいいですやん。』

『そっちこそ彼女いるやろ？』

『それが浮気されて別れたんですよ(TT)』

『仲間やん。わら』

『なら、お姉さまの彼氏立候補します！！』

『実物見て言いなさい。わら』

『ほな、会いましょう。』

『そのうちね！』

こんな内容をほぼ繰り返していた。

別に興味はなかった。でも彼女と別れたばかりであると言う彼の寂しそうな様子が何故だか自分の持つ寂しさと重なった。


でも興味なんて全然なくてそのうちメッセージのやり取りもなくなっていった。