幸せになるための方法
「言い出しっぺの、奴なんて、そんな

もんでしょ?」

「えっ?」

独り言だったのにも、関わらず、答えが

返されたことに、驚いた。

「あ、ごめん。話しかけて。

俺もさ、野郎どもに連れてこられたのに、

いつの間にか、みんないなくなってんの。」

話しかけてきた、彼からは、シトラスの匂いが

した。

「大勢で来ると、ダメだね。

友達が、担当で祝ってなったのに、本人

いないし、ここで祝う必要なかったのかも。」

お酒の効果も手伝って、お喋りの私は、

上機嫌に答えた。

「笑った顔、可愛いね。」

タレ目の目尻を下げながらほほえむ彼の

言葉は自然といやらしさもなく好感が持てた。
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