幸せになるための方法
「俺、洋っていうの。名前なんていうの?」

「愛。ベタな名前でしょ?」

「そんなことない。似合ってるよ。」

愛って、顔じゃないのに対して劣等感が

あった私は、少し褒められただけで、

有頂天になった。

「そんなことないよ。洋は、これから

どうするの?私は、帰ろうと思って。」

もう、眠いし、疲れたし、早く帰って

メイクを落としたい。

「俺も、帰ろうかと思ってたとこ。

一人でつまんなそーにしてた、愛が

気になって声をかけてみた。」

歯に浮く台詞も何故か洋には合っていた。

「またまたー。お世辞言っても何もでないよ」

冷静さを保ちつつ答える。

「えー。本気なのになー。

始発まだでしょ?タクシー捕まえる前に

俺とお茶しない?おねぇーさん」
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