振った男
自分の気持ちだけで相手を求めるのは、わがままだと思い、昼間のデートだけで諦めることにした。

クリスマスの夜に一人なんて、寂しい。どこかのパーティに混ぜてもらおうかな。

アキはサークルのパーティに参加すると言っていた。部外者でも参加出来ると話していたから、そこに入ろうか。

でも、どんなに賑やかなパーティの中にいても、多分考えるのは一樹と小夏さんのことだ。だから、参加しても楽しくないだろう。

昼間、一樹と過ごして夜は一人でテレビを見ようかな。


「そうだ。舞花、クリスマスプレゼント、何がいい?アクセサリーがいいかな?」


「プレゼント?…ねえ、小夏さんにもプレゼントをあげるの?」


「え?あー、小夏にはあげるというか、毎年交換しているから今年もすると思うけど」


毎年交換…二人の絆は思っているよりも深いかもしれない。私の方が一樹に近いと思っていたけど、違っていた?
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