そこにアルのに見えないモノ
恋慕


掛けてある布団を片手で捲り、ゆっくりと下ろされた。

総一郎さんは私の上になり跨がる。

口づけをしながら一枚一枚脱がされていく。
総一郎さんも上半身裸になる。

布団に篭りながら総て取り去っていく。

「晶…、俺は遊びではしない」

両手で頬を包み、食むように口づけながら、情熱的な眼で見つめられる。

耳を食む総一郎さんのネックレスが私の首に触れる。
ヒヤリとするその刺激にゾクっとする。

動きが一瞬止まった。

見つめられ、髪に優しく指を通された。

また唇が這っていく。

「…晶」

互いの片手の指を組み絡める。
鎖骨を這っていた唇が下がっていく。

「…あっ…総一郎さん
…。…あ」

与えられる刺激に声が漏れる。
唇を塞がれる。

綺麗な手、長くてしなやかな指…。

あ…や、…。

翻弄される。

…ぁん、ん゙、ん゙…。

塞がれる。

「…晶」

「…ハァ、総一郎さ、ん…私、ハァァ…初めて、なん、です」

「…大丈夫だ…晶、…無理はさせない、優しくする。…大丈夫だ」

「総一郎さん…あ」

< 53 / 64 >

この作品をシェア

pagetop