そこにアルのに見えないモノ
「晶…、俺はズルイ大人だと思うぞ。
晶の弱ってるところを狙ったみたいになったから。
でも、言い訳させてくれないか?
ずっと愛しいと思ってる子が、泣くような事があって、それで俺のところに来たんだ。
それが俺には切ないくらい愛しかったんだ。
どうしようもなく離したくなかったんだ。
やっぱりズルイか…」
「総一郎さん、熱烈な告白ですね。
昨夜、クールに大人な事を言った人と同一人物とは思えなくなります」
「はっ、あれはあれで俺だ」
「はい。解ってます。
私、後悔してないですから」
「…本当にか?初めてが俺になったんだぞ?」
眼を見て聞かれる。
「本当です」
「本当に?」
「本当に本当です」
キャッ。
「それが聞きたかった」
抱きしめられた。
「…晶ぁ」
「駄目です」
「しよう?」
「無理です」
「いや、する」
キャッ。
もう。話して逸らしてたでしょうが…。
情熱的な口づけに見舞われた。
「ん、んっ、はぁっ。駄目です、無理です!」
「最上級に優しくするっ」