姫と千尋の神隠し
振り向いた先にいたのは、綺麗な黒髪を肩のラインで切りそろえているとても綺麗な、綺麗すぎる程の青年だった。

身につけている白い仕事着を見ると、どうやらお偉いさんの様だった。

「初めまして。此処で働かせてもらうことになった姫です。」
ニコッと微笑む。
すると、美しい青年は一瞬目を見開いた後に、
「私はハクだ。」
と…。

これはハク『様』を付けた方がいいのだろうか。

「よろしくお願いします。ハク『様』。」

「ああ。
そうだ。千は何処だ?」

『様』付け確定ですな。

「千なら札を取りに行くと言っていましたよ。」
事実を伝えるとハク様は
「そうか。ありがとう。」

と、言い、去っていった。

格好いい人もいるのね、此処には。

って、「ハク様」ってさっき誰かが私とお似合いって言ってた人!?

ま、まさか、ね…?
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