*いいかげん俺を好きになれよ*番外編
そんなふうに言われると少し照れる。
でももとから子供の相手は好きだから、喜んでくれてあたしも嬉しかった。
自分で編んだマスコットがこんなとこで役に立つとは。
編み物できてよかったかも…(笑)
その時ちょうど次の駅に着いて、目の前のドアが開いた。
また奥から次々と人が車両の外へと流れていく。
あたしと女の子の間を勢いよく何人も人が通り抜けて、危うく自分も外に押し出されるところだった。
すると…
「あっ…!亜美っ!
手離しちゃダメ!!」
「やーっ!!ママぁ〜!!」
さっきのお母さんと女の子の声がして。
何かと思って外を見ると、女の子が降りる客の勢いで押し出されたのかドアの外に一人で出てしまっていた。
うそっ…!!
慌てて降りようとするお母さん。
「通してください!!」
だけどそこに勢いよく乗り込むサラリーマン数人に押され、出るに出られない。
ど、どうしよう…!
女の子が!!