*いいかげん俺を好きになれよ*番外編

あたしは女の子を連れ戻さなきゃと、ドアが閉まりそうな中慌てて外に踏み出した。


だけど次の瞬間、



「俺が行く。

お前は降りんな」



それを見ていたアユがすかさず人をかき分け外に出て、女の子のもとに向かった。



「え、ちょっと…アユ!」



しかしそこでドアが閉まりますのアナウンス。



…やばい、アユ間に合わないじゃん!!



「亜美!亜美っ!!

すいませんどいてください!!」



お母さんも赤ちゃんを抱えながら必死で外に出ようとする。


だけど、その瞬間ついにドアが閉まってしまった。



ーーバタン。



えーーっ!!!


ウソでしょー!!!!



「イヤァァ〜っ!!!

亜美〜!!!!」



お母さんは真っ青な顔で叫ぶ。


あたしは一瞬自分も真っ青になったけれど、アユが向かったのを思い出してすぐお母さんに声をかけた。


< 6 / 43 >

この作品をシェア

pagetop