あしたの音色
大人になるってことが、こんなにも難しいことだったのかと、今更ながら思う。
あなたが泣いた理由を、私はまだ探し続けている。
いつか、また会えるだろうか。
あの時のように、前を向かせてくれるだろうか。
あなたなら。
あなたが隣にいてくれたなら。

それ以上の、“幸せ”はないのだろう。

大人になった私は、少なからず、“幸せ”を理解していた。
あなたが教えてくれた。
あなたが。

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