あしたの音色

どれだけ長い間、このままなんだろう。
「覚悟」のない私に、生きる「価値」はあるのだろうか。
問いつづけていたって、何も、何も、始まらない。終わりもしない。
私は、ただ、ただ、ここに「いる」。
ただ、それだけなの。
どれだけ多くの、期待、喜び、怒り、悲しみ、感情という名の鈍器を振りかざされても、私は動じない。動じない。
動かない、私の「心」。
たったひとりの、親友と呼べる人でさえ、諦めてしまった、私の....
感情と言われる、冷たい武器は、私を責め立てる。
どうしたら皆のように笑えるの...。
ううん、そんなこと考える必要もないよ。
だって私は、「いる」だけなんだもの。
皆は「生きている」の。
私の、「いる」とは違うの。
そうなの。
でも....
私はこれでいいのだろうか。
「あした」に怯えるようになってから、朝が怖くなった。
いつだろう、あの忌々しさを覚えたのは。
いつだろう、自分の「価値」を考え始めたのは。
いつだろう、周りを「信じる」ことができなくなってしまったのは。
私は、どうして生きているの。
私は、どうしてここにいるの。
私は、どう...して。
昔から、こんな感じだっただろうか。
いつから、自分に興味がなくなってしまったのだろう。





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