俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
ウンザリ?



とてもそうは見えなかったけど?




ただの気まぐれで、付き合ってフっての繰り返しに見えた。



「そんなこと言って…モテそうじゃん」



「そこは否定はしねーな。相手なら、いくらでもいる」



おいっ。













「だけど、誰と付き合っても…俺ん中、満たされねーの。いつも上の空だな」



「家族の愚痴を聞くのがダルいだけとか」



「それもあるな。ホントに好きなヤツなら、ただ一緒にいるだけでいーのにな。

女がさ、ムリに話題を作ろうとしてんのも苦手。

俺のこといっぱい質問すんのに、次の日また同じこと聞いてきたり。覚える気がないなら、聞くなっつの」



きっ、厳しい…。



あたし、絶対何度も同じこと聞くかもしれない。



矢野って、意外すぎる…。


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