俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ?
「バカ?俺が来るってわかってて、待ってたお前の方がバカだろ?」



スかした顔をして、あたしを見定めるように上から下まで舐めるように見られる。



な、なんなの!?



「あんたがここにいろって言ったくせに」



「そーだな」



フッと笑うと、道路の端にバイクを止めあたしの前に立った。



「な…なに?」



なぜか、ドキドキと胸が波打つ。



コイツ、元ヤンだよね。



バイクの走りっぷりとか、見た目とか、目つきとか…



学校の矢野とはなんだか違って、



こっ、怖い…。







一歩後ずさるだけで、もう精一杯だった。



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