俺をこんなに好きにさせて、どうしたいわけ？

「そーいう反応、キケンだから。またしたくなる」



「きゃっ」



突然、矢野が顔を近づけてきたから、



ガラにもなく、高い声が出た。



あたし…



なに、今の。



自分で、驚く。







「なぁ…早く、俺のモンになれよ」



そっと耳元で囁く、矢野の艶っぽい声に、



もう、あたしは平常心ではいられない。



さっきからずっと、



心拍数は、上がりっぱなし。



熱を帯びた頬も、焼けるように熱い。



かといって、



逃げ出したいほど、この状況がイヤじゃない。



むしろ、



女の子扱いされるのが、



不思議と心地良い。



この気持ちって…なに？